そんな夫をもつと一生泣かされることになります。
離婚するか始末するべきです。
こんな夫には保険を掛けて殺したいと思う人も大勢います。
簡単な殺し方はメチルアルコールを酒に混ぜて飲ませることです。
味も匂いもまったくわからず地獄に真っすぐに落ちます。
メタノールはどれだけ飲むと危険か
10ml(または10cc、約小さじ一杯)で失明。
30ml(または30cc、約大さじ一杯)で致死。
メタノール(メチルアルコール)は体内でフォルムアルデヒドにまず酸化され、さらに蟻酸になる。どちらも猛毒である。
果物ジュースやワインや蒸留酒にも微量ではあるがメタノールが入っている。ジュースにメタノールが入っている理由は、果実の中のペクチン(植物繊維)が、同じくジュースに存在するペクチナーゼ(分解酵素)によって分解される結果である。その量は約30mg/L前後であることが報告されている。実際、果物自体にメタノールが微量にふくまれているから、避けようがない。
嘔吐や気分不良など、中毒症状を訴えて来院する患者の中には、まれに「え?これが?」と驚くようなものが原因の場合があります。
この連載では、外来などで比較的遭遇する確率の高い意外な原因について、特徴的な症状や気を付けておきたいポイントなどについて説明します。
http://isomers.ismr.us/isomers2008/methanol-howmuch.htm
夫の酒にメタノール入れて死亡させた妻
https://www.news-postseven.com/archives/20160602_416543.html
マレーシアの空港で某国の関係者が毒物により暗殺されたという事件が起こりましたね。まるでドラマや映画のようです。
マレーシア警察は、殺害に使用されたのはVXガスだという暫定分析結果を発表しましたが、発表までにはずいぶんと日数がかかっていました。その間、殺害に使用された毒物はVXガスのほか、テトロドトキシン、リシン、青酸カリなどが疑われていました。
このことからも、世の中には毒物が多く存在しており、どれか一種類を特定することの難しさがうかがえます。つまり、「原因となる毒物をやみくもに調べること」は効率が悪く、そこから特定に至ることは不可能なのです。
そのため、このような状況では「症状」が重視されます。
どのような経路で毒物が摂取させられたのか(ガス吸入なのか、液体をかけられたのか、錠剤を飲まされたのかなど)、そして毒物が体内に入って「症状」が出現するまでの時間経過と、どのような「症状」が出現したのかが、毒物特定のポイントになります。
もちろん、これらの情報だけで毒物を特定することはできませんが、ある程度絞り込むことができます。絞り込んだ上で、被害者から抽出した毒物の毒物反応を確認して、原因となる毒物を特定していくのです。これらのことから、毒物を特定するにあたって、症状が重要であることがお分かりいただけると思います。
毒による事件は他人事ではありません。実は日本各地で同様に、毒による事件の被害が発生しています。加えて、旧日本軍が戦争用に作っていた毒物が日本各地に遺残しています。これらの発掘作業中や偶発的に発掘され、毒に曝露してしまう事故もあるので注意が必要です。
今回は、このような事件・事故で使用される代表的な毒を紹介していきます。
近年の日本における代表的な毒物事件
日本でも毒物を使った事件は起こっています。以下に、近年の日本で起こった、毒物を使った事件を紹介しましょう。
グリコ・森永事件(1984・1985年 死亡例なし)
食品会社をターゲットにした、企業脅迫事件です。若い読者でも事件名は聞いたことがあるかもしれませんね。実際に、青酸ソーダの入った菓子や食品が脅迫に使用されました。犯人は、「かいじん21面相」と名乗っていましたが、逮捕されることなく、時効を迎えました。
トリカブト保険金殺人事件(1986年 1人死亡)
多額の保険金を目当てに妻を毒殺した事件です。トリカブトについての説明は、この連載で掲載予定の「毒のある山菜」の回で紹介します。
ちなみに、この殺人で使われたのは実はトリカブトだけではありません。前回の「フグ中毒」の回で登場した、テトロドトキシンも使われています。
VXガス襲撃事件(1994年・1995年 1人死亡)
某宗教団体が関与した事件です。実際にVXガスが使用され、1人が死亡しています。このVXガスは、この某宗教団体が生成したものでした。
松本・地下鉄サリン事件(1995年・1998年 21人死亡 約6,500人以上負傷)
これも、VXガス襲撃事件と同じ某宗教団体による事件です。サリンという、青酸カリの500倍もの毒性を持つ化合物を使用した事件です。世界的にみても、史上初の一般市民を狙ったケミカルテロ事件です。
和歌山毒物カレー事件(1998年 4人死亡 67人負傷)
地域の夏祭りで出されたカレーライスにヒ素が混入された事件です。当初は、保健所により食中毒と判断されていましたが、吐瀉物を検査した結果、青酸反応があり、後にヒ素が混入していたことが判明しました。
点滴異物混入事件(2016年 2人死亡)
横浜にある病院で、入院患者の点滴に異物(界面活性剤などの工業製品の疑い)が混入され、2人の患者さんが死亡した事件です。まだ捜査中の事件で、ニュースを見て気になっている方も多いのではないでしょうか。病院内で起こった事件であり、別の病院でも模倣犯的な事件が起きているので、今後も注意が必要です。
旧日本軍が製造していた毒物
戦時中、旧日本軍はさまざまな毒物を開発・製造していました。それらの毒物は遺棄され、近年もその毒物による被害や汚染が問題になっています。2003年には、茨城県で旧日本軍が製造していたと思われる有機ヒ素化合物が農業用水に混入し、その農業用水を引水していた水田で収穫された米からも同化合物が検出されました。
旧日本軍が製造していた毒物にはマスタード(イペリット)、ホスゲン、シアン化水素、クロロアセトフェン、ヒ素化合物(ルイサイト、トリクロロアルシンなど)などがあり、これらは今も国内のさまざまな地中で眠っている可能性があります。このような毒が何らかの理由により表面化し、その被害にあった患者さんが搬送されてくる可能性があることは覚えておいてください。
殺害目的で使用される毒物
青酸カリウム(シアン化カリウム)
青酸カリウムは、一般的に「青酸カリ」と呼ばれているシアン化合物の一種です。毒物および劇物に指定されています。
成人の経口致死量は150~300mgです。青酸カリを経口摂取すると、胃内で胃酸と混じり、シアン化水素が発生します。それを呼吸により肺に取り込むことで血液中に入り、さらにその血液が臓器に取り込まれ、各臓器を低酸素に陥らせます。
青酸カリにより中毒に陥った人の呼気はアーモンド臭(青酸カリと胃酸が混ざって発生した時の呼気)がすると言われていますが、絶対ににおいを嗅がないように注意しましょう(興味があっても!)。呼気にはシアン化水素が混ざっており、呼気のにおいを嗅ぐことで、2次災害を起こす可能性があるためです。
なお、血液は高度アシドーシスとなるため、硬貨に血液を垂らすと硬貨が綺麗になるといわれますが、これは重症度によります。
青酸カリを経口摂取している場合は胃洗浄を行い、酸素吸入と亜硝酸アミルの吸入、亜硝酸ナトリウムの静脈注射を行います。摂取時間や量に左右されますが、青酸カリの致死率は非常に高いです。
サリン
サリンは有機リン化合物の神経ガスの一種です。呼吸だけではなく、皮膚からも吸収されます。曝露量により重症度は変化し、軽症では発汗、流涙、嘔気・嘔吐などが、中等度症では縮瞳、徐脈、意識障害などが、重症では高度意識障害、呼吸停止など致死的になります。
サリンには、特異的な解毒薬や拮抗薬は存在しないため、有機リン中毒などに準じてPAM®やアトロピン投与による対処療法となります。
VXガス
VXガスはサリンと同様、神経毒の一種です。1950年代初期にイギリスで合成された人類史上、最強の毒性を持った化学物質といわれています。また、VXガスと呼ばれていますが、実際には琥珀色の液体で、揮発性は低く、無味無臭です。使用する際に、エアロゾル状にして使用するため、VXガスと呼ばれています。
呼吸だけでなく、皮膚からも吸収され、毒性を発揮するため、ガスマスクだけでは防護できません。長期間毒性を維持したまま留まるため、汚染された物に触れただけでも危険で、2次災害のおそれがあります。
症状は曝露の量とどこから吸収したかによります。曝露量が少~中等量であれば、縮瞳、結膜の充血、軽度の呼吸困難などが見られます。大量曝露時には全身の筋攣縮や痙攣、意識消失、呼吸困難が生じます。
VXガスのような神経剤中毒の治療は除染、呼吸管理、拮抗剤投与、対処療法などを患者の状況に合わせて選択します(除染は必ず行います)。特に急性期には、気道確保および呼吸・循環管理が重要となります。拮抗剤はPAM®やアトロピンが使用されます。
テトロドトキシン
テトロドトキシンは、「フグ中毒」で紹介です。神経細胞や筋線維の細胞膜に存在する電位依存性ナトリウムチャネルに結合することで、ナトリウムチャネルの働きを抑制します。ナトリウムが細胞内に流入できなくなると神経伝達が抑制されてしまい、最終的には呼吸ができなくなってしまうのです。拮抗薬などはないため、治療の中心は、対処療法となります。
リシン
リシンは、トウゴマ(ヒマ)という植物の種子から抽出されるタンパク質です(このページの一番上の写真が「トウゴマ」です)。つまり、植物性自然毒に分類されます。毒性としては体内でタンパク質の合成を阻害することで細胞死を起こします。
症状としては、呼吸困難、発熱、咳、吐き気や身体硬直化が起き、さらに発汗、肺水腫、チアノーゼ、血圧降下が続きます。リシンを経口摂取した場合の治療は、活性炭による胃洗浄をした後、酸化マグネシウムなどの塩類下剤を用いるのが有効だと言われています。
マスタード
マスタードは、化学兵器の一つで、びらん剤の一種です。純度の高いものは無色・無臭ですが、不純物の入ったものは、カラシやニンニクのようなにおいがすることから、通称「マスタード」と呼ばれています。マスタードの症状は曝露量で決まりますが、皮膚の紅斑と水疱が特徴的です。また、目や皮膚、呼吸器系に障害が出やすいと言われています。マスタードには有効な解毒剤はなく、効果的な障害軽減の方法は除染です。ただし、症状発現までが遅く、曝露したことが患者本人も気付きにくいため、除染が遅れたり、さらに曝露する可能性があります(4)。
ホスゲン
ホスゲンは、炭素と酸素と塩素の化合物で毒性の高い気体です。毒物及び劇物取締法により毒物に指定されています。高濃度のホスゲンを吸入すると、気道などの粘膜で加水分解により生じた塩酸によって刺激症状が出現します。初期は咳や息苦しさなどの呼吸器症状が特徴的ですが、遅発性に急激に肺水腫が出現してくることがあるため、注意が必要です。
ヒ素化合物
ヒ素化合物は、生物に対する毒性が強いため、農薬、木材防腐剤として使用されています。経口摂取時の急性症状として、嘔気・嘔吐、下痢などの消化器症状が出現し、多量に摂取すると死に至ることもあります。
慢性症状は、剥離性の皮膚炎や過度の色素沈着、骨髄障害、末梢性神経炎、黄疸、腎不全とさまざまで、毒物及び劇物取締法により医薬用外毒物に指定されています。
「散々いじめてきた相手に懲らしめたい!」